まだまだ働ける下柳剛、田口壮、佐伯貴弘……。プロ野球の70人枠撤廃を断固支持
野球コラム
ベテラン選手に立ちはだかる70人枠
前ドラゴンズ監督の落合博満は、球団に対して支配下選手70人枠の撤廃を提言し続けていたという。「雇えるなら何人でもいいじゃない」。もっともな意見である。1軍登録28人という制限があるのだから、契約する選手の人数まで制限する必要があるだろうか。
70人という制限の最大の被害者は、現役続行の意思があるにも関わらず球団から解雇通告を受けるベテラン選手たちである。人数制限があるシステムだと、毎年新たに入団してくる人数分の空きをつくらなければならない。仮にドラフトで5人を指名しようとしたら、ドラフト前に5人が球団から解雇される。プロ野球は実力の世界、1軍での活躍が期待できない選手なら仕方がないが、枠の問題で解雇せざるを得ないベテラン選手はまだ1軍で働ける選手である。
たとえば下柳を支配下選手として保有していたとしたら、これほど監督として心強いベテラン選手はいない。1シーズン故障者が1人も出ないことはまずない。極度のスランプに陥る選手もいる。下柳がいてくれたらローテーション投手に故障が発生したとしても穴を埋めることができるだろうし、夏の連戦が続くときにローテーションの谷間で先発起用することもできる。場合によっては中継ぎとして働いてくれることもあるだろう。そんな選手を、70人枠を超えるという理由だけで解雇するのは、単純に戦力を低下させるだけではないだろうか。
昨シーズン終了後に戦力外通告を受け、まだ去就が決まっていないベテラン選手は下柳だけではない。田口壮、佐伯貴弘、G.G.佐藤、河原純一、大家友和、藤田宗一など、実力者ぞろいである。彼らに共通しているのは、現役続行の意思があることである。野球に限らず、スポーツ選手の引退理由は心の部分が大きい。ケガや故障などが理由なら別だが、ついこの間まで1軍で働いた選手の技術が簡単に衰えるわけがない。さらに言えば、キャリアが豊富なベテランになればなれるほど、コンディションを整える術も持ち合わせている。だから、引退するかどうかは気持ち次第なのだ。現役続行の意思があれば、1軍で働くことは十分可能だし、チームにとっては貴重な戦力になるはずである。しかし、そこに大きく立ちはだかるのが70人枠なのである。
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